1章 タイムマネジメントの原則
- 割込みは生産性を低下させる。中断した作業に戻るには時間がかかり、エラーを埋め込むリスクも生じる
- 外部からの割込み(顧客)
- 自分が招く割込み(メール通知など)
- 同僚と交代で相互不可侵条約を結び、プロジェクトの作業に集中する必要があるときは他の SA が割込みを引き受ける
- タイムマネジメント情報は1つのデータベース(電子・紙問わず)にまとめる
- 能力は重要の作業のためにとっておく
- 頭は手元の作業に使い、作業項目一覧・日付・メモなどは外部ストレージへ置いておく
- 日常的な作業は日課(ルーチン)に組み込み、一日の計画を立てる時間を短縮するなどして無駄な作業を減らす
- 習慣やモットーを養う。そうすれば過去の効果的な決断を再利用すればよいことに気付く
- 「プロジェクトタイム」の間は集中を保つ。一度に1つのことに集中する方が作業は捗る
- 日常生活の管理にも、仕事と同じツールを利用する
2章 集中と割り込み
- 余計なことを頭から追い出し、作業に集中することが大事
- 「記憶しておく必要があるもの」は頭から締め出し、管理をすべて作業リストなどの外部システムに任せる
- 外部からの割り込み
- 作業自体を遅らせる上、元の作業に戻る際にミスを埋め込みやすくなる
- 自分の身体活動・知的活動のピークの時間帯を把握し、そうした時間にふさわしい作業をスケジュールする
- 1日の最初の1時間は最も妨害が少なく、最も生産性の高い時間である可能性がある この時間は保守作業ではなく重要なプロジェクトのために使用する
- 顧客からの割り込みに対する対処:
- 記録
- 委任
- 実行
- いずれにしても、「要求が受理された」ことがを顧客に伝わるようにする
3章 ルーチン
- ルーチン = 「1度だけ考え、何度も実行する」手段
- 「〇〇なときは必ず△△する」と一度決めてしまえば、その後は考えずに作業が実行できて時間の節約になる
- 良いルーチンを持つことで、仕事の手間が省け、決断を下す時間が短くなる
- 定期的に会議を行う必要があるなら、あらかじめ関係者の合意を取って決まった時刻に定例会議を行う(毎回スケジュール調整を行う時間が無駄)
- ファイルを編集する前には常にバックアップを取る
- 毎週金曜日はその週取り組んだ作業内容を整理し、翌週の作業計画を立てる
4章 サイクルシステム
- 遂行(フォロースルー) = すべての要求を記録して、それらを完了する、または拒否する能力
- 顧客やマネージャは、作業がきちんと遂行されることを高く評価する
- 顧客の要求を受け取った際、自分の記憶力を信用してはならない。すべて作業リストなどの媒体に記録する
- その場で書き留めることが難しい場合、顧客側に「忘れるといけないから後でメールで連絡してほしい」と伝える
→ 「要求を忘れない」ことの責任は自分ではなく顧客に転嫁される - 顧客にとっては要求が忘れ去られ遂行されないことは非常に腹立たしい
- その場で書き留めることが難しい場合、顧客側に「忘れるといけないから後でメールで連絡してほしい」と伝える
- サイクルシステム
- 使うもの
- カレンダー
- 長期的な計画の目標リスト
- 毎日の作業リスト
- 毎日の最初の10分間にその日の作業計画を立てる
- カレンダーで会議や約束に使う時間を調べ、残りを作業リストのタスクに充てる
- その日のうちに作業リストを処理しきれない場合は、優先順位の低いものを翌日に回すか、顧客と再交渉してやりくりする
- 使うもの
5章 サイクルシステム:作業リストとスケジュール
- この世に優先順位は3種類だけ:
- [A] 期限が今日で、今すぐ終わらせる必要がある
- [B] 期限が近づいている
- [C] それ以外
- 1日の終わりに作業項目を「処理」 = 作業を完了させること、または、期限が今日でないものに関しては翌日の作業リストへ移動させること。
- 計画された仕事が早く完了したら「ご褒美」
- 明日やる予定だった作業
- 個人的なプロジェクト
- 仕事関係の本を読む
- 途中で新しい仕事が割り当てられた場合は、
- 明日のスケジュールに組み込む
- 今日のスケジュールを組み直す
- 「頻繁に急ぎの作業が割り込む」ような場合は、毎日一定の時間を「割り込み枠」として開けておく
6章 サイクルシステム:カレンダーの管理
- 時間に正確 = 他者から責任感・信頼性と結び付けられる
- カレンダーに記載するもの
- アポイントメント・会議
- 重要な期日
- 将来の作業項目
- 殆どの企業には一年のリズムがあるので、それに合わせてプロジェクトのスケジュールを立てる
7章 サイクルシステム:人生の目標
- 目標は測定可能でなければならない
- 目標の期日を決める。1ヶ月・1年・5年の目標を設定する
- 各目標を実現するための必要手順をリストアップし、各目標の次の手順を作業リストに記入する
- 定期的に目標を見直す。古い目標を削除し、新しい目標を追加する。
8章 優先順位
- 作業数が少ない場合、作業リストに並んだ順に取り組むことが有効( “Just do it” : 悩んでいる間にとにかくやってみる)
- 顧客の要求は小さなものであってもすぐに処理するようにすると、顧客の満足度を高くすることができる
- どのプロジェクトを優先すべきか?:効果の大きさで判断する
- 上司の要求には、自分が把握していない依存関係が付随していることが多く、大きなプロジェクトの遅れの原因とならないよう特別に優遇する。
- 上司の管理:
- 自分のキャリアのゴールについて上司に伝える
- 上司の権限が活かせる場合のみ上方委任を使用する
- 上司の目標を理解してその達成に貢献する
9章 ストレスの管理
- 多くの場合、ストレスの最大要因は、負担が重すぎるように感じること
- 複数の上司から矛盾する支持を受けた場合は、衝突の原因となった人と連絡をとりあうか、関係者を一度に集めて話し合う
- ストレスの解消には、意図的にリラックスするための時間を設けることも有効
- 休暇は会社からのプレゼントではなく、リラクゼーション管理やストレス解消プログラムの一部
- 長期休暇は、代理業務プランやシステムマニュアルをテストする有効な方法の1つとも考えられる
10章 電子メールの管理
(略)
11章 時間の浪費
- 時間の浪費 = 費やした時間に対する利益の割合が低い活動
- 目撃者がいると、無関係なことをしようという誘惑が抑制される
- 一度しかインストールしないもののインストール手順を学ぶ意味は薄いので、ベンダーなどに依頼するほうが良い
12章 文書化
- 2種類のドキュメントリポジトリを活用する
- 顧客用リポジトリ:顧客に必要な情報を与え、仕事を邪魔されないようにできる
- 社内技術情報用のリポジトリ:将来の時間を節約するため、面倒な手順などのメモを残す
13章 自動化
- 自動化の利点:時間が節約できること。また、仕事を他のユーザに押し付けられること
- 作業の分類:
- [自動化不要]一度だけ行う簡単な作業
- [自動化する]一度だけ行う難しい作業
- [自動化する]頻繁に行う簡単な作業
- [専用の市販パッケージを使う]頻繁に行う難しい作業
- プロセス自動化の手順:
- まず手動で行えることを確認
- 各段階を文書化
- それらが自動で行えることを確認