評価者と被評価者の視点の違い
- 評価される側(一般社員)と評価する側(上司)の視点は全く異なる
- 一般社員としての成果が芳しく無くても、係長としてチームを率いる能力に期待が持てるのであれば昇進させるなど
会社が社員に求めることを明確に
- 客観的な評価には、「会社が社員に求めること」つまり評価基準が明示されていることが不可欠
部下の育成も上司の仕事
- 給料を決定するだけでなく、長所や短所を指摘して気づきを与え、部下の成長を促すことも上司の仕事
- 部下が悩んでいれば助言や励まし
無知の知
- 会社が求める能力に照らして、自分ができること/できないことを自覚する
- 上司は、部下にネガティブなフィードバックもしっかり伝えて自覚を促す
- 評価が低い人にしばしば見られる傾向:上司と向き合って評価について話すのが苦手だったり、避けたり
絶対評価と相対評価
- 筆者の主張:絶対評価 > 相対評価
- 絶対評価では、全員が目標を達成していれば全員が良い評価。理論的にはこれが正しい
- 相対評価では、目標を達成しているのに相対的に成果の小さい人が低く評価される
- → 仕事の意欲低下、評価への不満、会社への不信感を招く
- (感想)
- 給与には原資という制約があるので、絶対評価した上で、原資の範囲内に収まるよう調整係数を掛け算する形が一番納得度が高そう
- 絶対評価の場合、上司がネガティブなフィードバックを避けたいがために、低い評価をつけるべき社員に普通以上の評価をつけてしまうリスクはありそう
評価項目の多い・少ない
- 少なすぎると大雑把になり、評価者の好き嫌いが混ざり込む余地が増えてしまう
- 多すぎると評価が細かくなりすぎて評価者の負担が増え、実運用が大変
- 適度な細かさが必要
360度評価
- 上司だけでなく部下や周囲の同僚からも評価してもらう方式
- 1人の上司の評価と、周囲からの評価のギャップを知る強力な手法
- 一方難点も多い
- 個々人の評価基準がばらつく(全員の基準を揃えるのは非常に困難)
- 厳しい上司に低い評価、甘い上司に高い評価になりがち
- 期待値が高い人への評価が辛くなる
- 示し合わせてお互いに高い評価をつけるなど、操作される余地がある
- 参考程度に使うのは良いが、評価制度の根幹に据えてしまうと運用が難しい
行動や考えの「見える化」
「こんなにやっているのに正当に評価されない」を回避するために
- 評価する側、される側の双方が、自分の行動や考えを「見える化」する
- 「分かってくれているはず」「見てくれているはず」はあり得ないと心得る。自分の言葉で説明する
- 自分の良い点はもちろん、悪い点も理解して認める
- 勉強している姿勢や成長意欲を具体的に説明する
- (あれば)1年後や3年後に目指したいキャリアビジョンやロールモデルを説明する
- 疑問点や不満点があれば溜め込まずすぐに伝える
- 相手が分かってくれたと思うまで、相手の話を聞いて理解しようと務める「傾聴力」を高める
上司をマネジメントする「フォロワーシップ」
- 上司を主体的にサポートして組織の目的達成を助ける
- 言われたことだけをこなすのではなく自発的に意見を述べ、上司の誤りを修正する